正義のお葬式の歴史の足跡

近年潮流が変わってきている葬儀の形態

2016年12月28日
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人が亡くなった場合、残された人たちには様々な感情が湧き起こります。人はいつか旅立つものだと認識していたとしても、身近な人が亡くなるという状況を目の当たりにすると、少なからず戸惑いを感じるはずです。もちろん、別れに際し、悲しみや淋しさに襲われるということも珍しいことではありません。様々な人間らしい感情があらわになるというのが、人が亡くなるということだと言うこともできるでしょう。そのため、昔の人はその旅立ちを受け入れ、また、故人が亡くなった後も幸福であることを祈ったため、お葬式を行うようになりました。

そこには残された人たちが悲しみ続けないよう区切りを設ける意味も含まれています。現在広く日本で行われているお葬式の形態というのは、決して古いものではありません。明治時代以後に確立されたものだと言われており、比較的歴史の浅いものとなっています。それまで、人の旅立ちというのは恐怖の対象でもありました。そのため、遺体をきちんと埋葬するという習慣もあまりなかったそうです。江戸時代頃から仏教が一般にも広く認知され、信仰の対象となったため、その宗教的な儀礼も取り入れられるようになりました。

また、近年お葬式に新たな風潮が生まれ始めています。いわゆる大規模で豪華なタイプから、小規模でシンプルなタイプへの移行が特徴的になっています。多様化が進んでいますが、人を亡くすということは、とてもつらい経験であることをふまえ、様々な意見を尊重できるようにしておくことが大切です。